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2017-08-21

プライスレス・フラメンコ

憧れだった職業に就けたはずだったのに、あの新鮮な気持ちはどこへ行ってしまったのだろう。無駄に積んだ勤続年数で、役職だけが上がっていった。増えたのは残業時間、責任、重圧。肝心のお給料は年々減り、いいように使われているという思いに潰されそうだった。
大好きなフラメンコに通えなくなったのがその気持ちに拍車をかけた。レッスンには間に合わなくて、月謝を払うのがきついのだから。フラメンコから遠のいて2年間。荒んでゆく心を救ってくれたのは親友だった。練習でも本番でもパレハを組んでくれた親友が、この時代に忙しく働けることの幸せさを得々と説いてくれた。この時代に好きな職種に就いていられる贅沢さも。頭ではわかっていることを改めて言ってもらえることで、私は自分自身を保っていられた。「ブレない軸を」。彼女が言い続けてくれた言葉。一本の軸が通っていれば多少の揺さぶりなんか感じない。フラメンコは時に人生に通じるヒントをくれる。
このたび丸2年離れたフラメンコを来月から再開することにした。更に忙しい部署への移勤願いが通った今、月1~2回通えるかどうかのスケジュールで月謝のほとんどを棒に振ってしまうけれど、それでもあえてのこの時期を選んだ。暇になるのを待っていたら、いつ踊れるかわからない。お金には代えられない。高価なお月謝を稼ぐのは大変だけど、元気で稼げることに感謝して。仕事とフラメンコの両立は大変だけど、今度こそ笑顔で乗り越える!

(横浜市・かえで/アラフォー)

パセオフラメンコ20109月号 掲載

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