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2017-09-13

夏の思い出を胸にはさんで

フラメンコを習い始めて10年が過ぎました。何度も踊ってきたセビジャーナス。とても華やかで大好き……なはずなのに、なぜか必ず「やってしまう」セビジャーナス。今までの数ある「やってしまった」ことの中で、1番恥ずかしかったこと。それは地元の夏祭りでのことでした。
2列になって前後入れかわる構成で、私は2番と4番を前列で踊り、最後は全員で輪になってしめるというものでした。アバニコを使うのは2番と3番で、1、4番は胸にしまっておきます。悲劇は4番を踊り始めた頃から始まりました。アバニコが下へさがっていくのを感じたのです。このままではツーピースのお腹からアバニコを産んでしまう! 踊りなれたセビジャーナス。身体は自然に踊り続け、笑顔もしっかり保っています。が、私は笑顔のまま、一番の見せ場がきたところで、胸元に手をつっこみ、出す予定のないアバニコをむんずと取り出してしまったのです。そして、これも私のブラソですとばかりに、一人閉じたままのアバニコを振り回して踊ったのでした。
ああ~、沢山の観客の前で胸元に手をつっこみ1人だけアバニコを持って踊るのと、ブラウスの裾からアバニコを産み落とすのと、どちらが目立たなかったのかと今でも思い悩んであまりある、夏の夜の思い出です。いつになったら「やってしまう」ことなくセビジャーナスを踊りきれるのでしょう。次の出番は未定ですが、とりあえずしばらくはアバニコを胸にはさむのはやめておこうと思っています。

(日本海のそば・TAMA/40代)

パセオフラメンコ2012年8月号 掲載

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