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2017-08-11

軸をみつけた

 数年前、義母を白血病で亡くしました。異変に気づいてあげられることがなく、気づいた時には手遅れでした。同時に流産も経験し、義母とわが子を殺したという思いにとらわれました。気持ちを変えようと始めた仕事も続かず、心の逃げ場はなくなっていきました。
そんな時、友人に求職中であることだけを話すと「大丈夫だよ、心配いらないよ」と言われました。彼女は一度も「頑張って」とは言わず「大丈夫」とだけ繰り返しました。何を根拠に?と思いましたが、あの時が親友にも身内にも見捨てられていた私が少しずつ歩き出した瞬間でした。「大丈夫、心配ない」だけを心のお守りに、私は日々自分を取り戻していったのです。
フラメンコに興味のなかった私が見に行った発表会で、 状態を何も知らなかった彼女と、感情を表に出さない私が、何故こんなに深く結ばれたのかわかった気がしました。どんな時でも変わらない接し方をしてくれた人。その人が夢中になっているフラメンコ。凝縮されたような自己表現の中にそれを見たのです。
それから、彼女の愛読書、パセオフラメンコを私も毎月買うことにしました。その中で見つけた「軸がぶれないように」という言葉はフラメンコを知らない私には別の意味で心に入ってきました。フラメンコに関係なく暮らしている私にでも大切なことだと。
また頑張れなくなることもあるかもしれない。でも大丈夫、一人じゃないから。友達がいてくれるから、軸をぶらさず生きていける。これはフラメンコを通じて私が知ったことです。

(神奈川県 たまちゃん 47歳)

<パセオフラメンコ2009年11月号 掲載>

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