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2017-08-19

フラメンコ・ロボット

フラメンコ歴6年の友人に、「家で教えるから体験してみない?」と誘いを受けた。少し前にライブを初めて見てフラメンコを知ったばかりの私だったが、「体引き締まるよ~」の言葉に押されて彼女の家を訪ねた。ギターと歌が流れ、さあ、あの時の感動よ、もう一度! と気持ちは高ぶるものの、「えーと次は……どっちの足? 回るんだっけ?」と考えている間に音楽はどんどん進んでいく。覚えのいい他の友人たちに比べ、自分の動きはまるでロボットだった。ウィーン、ガシャン、ウィーン、ガガガ。それも滑らかな動きではなく、壊れる寸前の錆びついた状態のロボット。手の振りをつけようものなら足が止まり、足をきちんとしようとすれば手が止まる。その足すら左右が逆だったり。そして帰宅後は、ふくらはぎに尻、太ももの筋肉痛フルコース。ほとんど動かしていなかった二の腕までプルプルだった。なのに、体を動かしたものだからいつも以上にごはんを食べてしまい、シェイプアップどころか逆効果だった気さえする。友人は「またやろうよ」と誘ってくれるのたが、「ロボットが生身の人間になるまで個人練習をしています」とお断りしている次第だ。ただ私は密かに決意をした。「実はフラメンコをやってまして…」「へぇ、すごいね、色っぽい~」と上司や同僚から羨望のまなざしを浴びるシーンを妄想しながら、ライブで感じたギターと歌と踊りが一つに溶け合う「鳥肌立つ瞬間」を目標に、日々ロボットダンスに励んでいるのだ。

(北海道・ズバーン/33歳)

パセオフラメンコ20107月号 掲載

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