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2017-08-24

あなたとのパレハだったから

先日のフラメンコ教室満十年の発表会は、私にとって二つの大きな意味を持つイベントとして私の心に残った。一つは、今までの発表会の中で一番多くのヌメロを踊れたこと。セビジャーナスで始まり、ガロティン、アレグリアス、タンゴ・デ・マラガ、そして締めのブレリアス。今まで生きてきた中で一番多く踊るということは、一番苦労を重ねるということにもなる。頭で整理し、体に叩き込むまでが大変だった。娘たちに「お母さん、フラメンコやり過ぎだよ」と言われながらも、週休二日でレッスンに通った。
もう一つは、母への追悼ができたこと。生前の母は、年の差十五歳の姉妹がフラメンコを踊ることをとても喜んでくれていた。いつも自分のことより私たちの心配をしてくれていた母。そんな母が昨年亡くなったのだ。私たち姉妹は悲しみを分かち合いながらも練習にのめりこんだ。「さすが姉妹、呼吸がピッタリ」との褒め言葉がいただけたのは、母への想いを共に抱いていたからだと思う。
そして迎えた発表会当日。自信がなくなり不安が広がったが、二人はただ母のためにと踊った。週休二日のスケジュール疲れも限界だったが、ギターの心引き締まる音色に誘われ、体は自然と動いた。カンテの美しい声にあわせて踊る達成感は、やがて大きな喜びに変わっていった。発表会後は、妹と「お母さんが見守ってくれたんだね。うまくいって良かったね」と二人喜びを分かち合った。悲しみを喜びにかえてくれた発表会だった。

(北海道・えみ/アラコキ)

パセオフラメンコ201012月号 掲載

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