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2017-08-24

あの傷を幸せの刻みに

セビジャーナスの振りを習い終わり、細かい部分を詰めながらマノ使いを習い始めた。子どもの頃ギターをやっていたし、手首を使うことには少々自信があった。でも「キラキラ星みたい」と笑われた。自分では手首から回しているつもりでも、回っていなかったようだ。
電車内でも歩きながらでもどこでも回した。なのに、成果は現れず、レッスンでのマノの練習の際、鏡に写るへんてこりんな自分と向き合うのがきつかった。そんな時「次のファンダンゴではカスタネットをやりましょう」との先生の声に喜んだ。マノから逃れられる!
注文したカスタネットはすぐに届いた。嬉しさいっぱいで箱を開けると、傷が付いていた。先生が注文してくださったし、「傷があります」とは言い出せない。しかも、つけてみようとしたら先輩に「どうせ付け方を間違えるからまだ触らないように!」と言われ、テンションが下がりまくった。悲しい気持で傷を眺めていると、先生が「傷がある方を利き手にはめてください」と言った。「欠陥商品じゃなかったのか!(笑)」たちまち心晴れ渡る! と思ったら、またすぐに曇る。鳴らない。リャなんて、全く鳴らない。
あれから4年経つが、いまだにマノは回せない。でもマノを回すついでに肩も回すから、中学生以来の肩コリが解消された。リャだってあいかわらず鳴らないけど、カスタネットを見習って日常の心の傷も「刻み」と解釈すればへっちゃら! リャリャリャ~とこれからも楽しく練習を続けるのだ。

(長崎県・るんを/38歳)

パセオフラメンコ201012月号

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