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2017-08-25

貧乳は世界を救う

 2000年問題で人類滅亡の危機だと大揺れに揺れていた頃、私の家では、私の乳の問題で大きく揺れていた。私の右乳に「がん」が見つかったのだ。そして私の右乳(貧乳)と引き換えに、地球は無事2000年を迎えられたのだ。ビバ! 貧乳! ただ、それからが大変。右手が全く挙がらない。こりゃなんとかせにゃいかん! と決意し、「手を挙げて踊る=フラメンコ」ということで安易に入門した。ダンナが「もともと無い乳でよかったやん。取る前と同じでやで」と、笑い飛ばしてくれたおかげで元気も出た。わが貧乳に悔いなし! 右手が挙がるまでフラメンコ頑張るぞ! と堅く決心したんだった。
でもやっぱり苦しかった。いつまでたっても上がらない右腕はコンプレックスだった。でも「大丈夫、大丈夫、できるできる」と私の気持ちをプラスに持って行ってくれる先生のおかげで今の私がある。感謝してもしきれないくらい私にとっては神のような人。ある時先生に「ごめんね、手があがらなくて。皆と同じにできなくて」と言うと、先生はびっくりして「なんでなんで? それ個性やん! 大切にせなぁ」と言ってくれた。「皆と同じように踊らなあかん」という思いから解放された瞬間だった。嬉しくて涙がとめどなく溢れた。そうだ。フラメンコはリハビリで始めたんだった。楽しまなくてどうする? 忘れていた決意を思い出した。ビバ! 貧乳! 右手が挙がるようになるその日まで! 私の貧乳リハビリメンコ生活はこれからも楽しく続いてゆく。

(神戸市・ちぃちゃん/年齢ひみつ)

パセオフラメンコ20111月号 掲載

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