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2017-09-16

華麗なるぱんつの舞

あるデイケア施設でライブを開いたときのお話です。皆さん、とても明るい笑顔で迎えてくださり、リズムに合わせて手を叩いたり、足を踏み鳴らしたりしてくれました。でもその中に、憮然と車椅子に座っていらっしゃるおじいさまがお一人。皆でパルマの練習をしても、「オレー」の練習をしても全く無反応。踊りの披露が始まっても、明るいセビジャーナスにもピクリともしません。そんな緊張感の中、私のソロの番がきました。実力がない分、心だけは最大限に込め、ポルブレを披露。そして、くるくると2回転をすると、先ほどの全く動かなかったおじいさまが叫んだのです。「あ、ぱんつが見えた。ラッキー!」
おおお!お元気でいらっしゃる!会場はおじいさまの一声で、どっと笑いの渦が広がりました。そのあとのブレリアでも、笑いはおさまらず、ますますの盛り上がりに。なぜか、「オレー」と練習したはずなのに、「レオー、レオー!」と掛け声がどんどん聞こえてきます。
間違ってるけど……。まあいいか。今の気持ちを歓声にして伝えたいというところは間違ってはいない。私は、皆さん、ありがとうという気持ちでいっぱいになりました。みんなの笑顔。みんながひとつになって楽しむ。そうか、これがフラメンコなんだね。本当は、私の華麗な踊りでおじいさまの心を動かしたかったけど、これでいいのだ!おじいちゃん、おじいちゃんが元気になるなら、これからもいくらでもぱんつくらい見せてあげるから。

(広島県・primrose/あらふぉ。)

パセオフラメンコ2012年11月号 掲載

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